2020年12月25日金曜日

2020年の振り返り的なもの

今年も残すところわずかになりました。
私はこのブログを投稿した25日が仕事納めになり、区切りもいいので簡単に今年を振り返ってみようと思います。

ブログをはじめた理由

今年と言いつつ去年の話から入ってしまいますが、2019年12月頭にこのブログをはじめました。
きっかけはとある方から、Nutanix Advent Calendar 2019の枠を埋めてほしいみたいな感じでお誘い頂いたのがきっかけでした。

私はこれまでほとんど外部に情報を発信するという機会がなく、それでいて手っ取り早く理解するためにはアウトプットが大切だと思ってはいましたが、きっかけが無かったのでずっと見送っていました。
そんなことを思っていた中でのお誘いだったので、とても良い機会だと思いこのブログを開始してみました。

ただ、最初あたりから記事をご覧頂けるとわかると思いますが、私はNutanixにも全然詳しくなく、むしろ仮想化という技術にも疎かったので情報発信をするには諸々と拙い内容がかなり多いと思います。
とは言いつつ、書いたことは覚えることができたので、個人的には備忘録的な感じで役に立ちました。

大したことは書かれていないブログですが、密かに目標だった年内1万プレビューも達成できて、ちょっと嬉しかったです。

Nutanixについて

実は私、2019年9月に今の会社に入社しまして、もともとはNutanix以外の製品を担当する予定でした。
しかしながら、担当する予定だった製品が諸事情でアクションを開始できるのが後ろにずれ込んでしまい、その間社内でも活気があったNutanixについて勉強していると、いつの間にかNutanixの業務に関わる比重が大きくなっていきました。
そして2020年4月を迎える頃には、ほとんどがNutanixが絡む案件を担当することになりました。

ただいま所属している企業の事情的に担当製品が変わる可能性もありましたが、NTCを取得できたことで恐らく当分はNutanixから担当を外されることはなくなったのかなと思っています。(多分)
これからもNutanixをメインに色々と頑張っていこうと思います。

NTCについて

別の記事で報告させて頂きましたが、Nutanix Technology Champion 2021を取得することができました。
ブログをはじめるきっかけを作ってくれた方にNTCの存在を教えてもらい、NTC取得を一つの目標にして色々と取り組んできました。

ただ、個人的には今年はまず選ばれないだろうと思っておりまして、来年が勝負ぐらいに考えていました。
このブログをはじめ、Nutnaix Meetupなどのイベントにも何度か登壇させて頂き、僅かながら私の取り組みが功を奏した部分もあったと思いますが、一番の要因は様々な方々にご支援を頂けたことで結果につながったのだと思います。

なお、NTCは毎年選出されるので、以降も継続して選んで頂けるように引き続き頑張っていこうと思います。

最後に


全然関係ないですが少し前に珍しくオフィスに出社したとき、昔よく通っていたお店のまぜそばを食べてきたので、写真を乗っけておきます。
クリックで拡大できます!!

私はラーメンをはじめとした無類の麺好きなのですが、このご時世なので気軽に食事に出かけることができず、悔しい思いをしています。

来年は世の中が落ち着いて、仕事もラーメンもしっかり堪能できるようになることを願って、今年のブログ更新を終わろうと思います。

来年もよろしくお願い申し上げますm(_ _)m

2020年12月24日木曜日

Nutanix CEの仮想マシンをHYCUでバックアップ(バックアップ・リストア編)

前回の記事ではNutnaix CE上にHYCUをインストールしてみました。
今回はHYCUでバックアップを取得してみようと思います。

HYCUの初期設定

前回はHYCUをただインストールしただけなので、バックアップを取得するために必要な設定を行っていきます。

ハイパーバイザーの登録

HYCUはバックアップ対象のハイパーバイザーを登録する必要があります。
ハイパーバイザーを登録する際はクラスターの仮想IPアドレス(VIP)を指定するため、まずはPrismから仮想IPアドレスの設定を行います。

Prism左上のクラスター名をクリックすることでポップアップが表示されます。
ここのVirtual IPに対して、任意のIPアドレスを入力して「Save」をクリックします。


クラスターVIPの設定はこれで完了です。

次にHYCUからハイパーバイザーを登録します。
ログインすると表示されるダッシュボードから、上部にあるギアアイコンをクリックして「Sources」を選択します。

表示されたポップアップ上部の[HYPERVISOR]タブを選択して、「+New」をクリックします。

[URL]に「https://{クラスターVIP}:9440」を入力し、[ユーザー名]と[パスワード]にはPrismのログイン情報を入力します。

Prismに接続できると、このような画面に遷移します。

登録が完了すると、ハイパーバイザーの情報が表示されます。


バックアップ先の登録

バックアップ先となるNASの登録を行います。
HYCUではバックアップ先をTarget(ターゲット)と表現しています。
今更ですが、今回は外部に設置してるファイルサーバーにバックアップを取得する想定でで環境を作ってみます。

左側メニューから「Targets」を選択し、上部の「+Add」をクリックします。

任意のターゲット名、ターゲット先の種類とIPアドレス、共有名、認証情報などを入力します。

なお、ターゲットにはTYPEからNAS(SMB,NFS)、iSCSI、AWS S3を始めとしたクラウドストレージなど、様々な種類が利用できます。

正常に設定が完了すると、ターゲットが一覧に表示されます。



ポリシーの作成

ポリシーはHYCUの特徴的な仕組みの一つであり、バックアップのタイミングや世代数など、いわゆるバックアップジョブに対して行う設定をポリシーに行います。
このポリシーをバックアップ対象の仮想マシンなどに割り当てることで、管理を行います。

左側メニューから「Policies」を選択し、上部の「+Add」をクリックします。

ここで、ポリシーに設定する項目を簡単に説明します。
HYCUは一般的なバックアップ製品と異なり、バックアップを開始する時間を指定しません。
代わりに[BACKUP EVERY](どの時点まで復旧可能か{RPO})、[RECOVER WITHIN](復旧まで許容できる時間を指定{RTO})、[RETENTION](保持期間)などを設定します。
他にも細かなオプションを設定することで非常に細かな要件を満たすことができますが、今回はシンプルな設定にしておきます。

    [BACKUP EVERY]・・・1Days
    [RECOVER WITHIN]・・・1Days
    [RETENTION]・・・1Weeks

このように指定することで、ポリシーを適用した仮想マシンは1日前のリカバリーポイントが7世代作成されます。
最下部の[TARGETS]には先ほど登録したバックアップ先を選択して、「Save」をクリックします。

一覧に作成したポリシーが追加されます。
作成したポリシー以外にもデフォルトで作成されているポリシーがいくつか存在しますが、今回は利用しません。


ポリシーの適用と初回バックアップ

作成したポリシーを仮想マシンに適用します。
左側メニューから「Virtual Machines」を選択し、「Policies」をクリックします。

ポリシーの一覧がポップアップに表示されます。
先ほど作成したポリシーを選択して、「Assign」をクリックします。

保護対象の仮想マシンを選択すると、画面下部に仮想マシンのリカバリーポイントが表示されます。
ポリシーを適用すると初回のフルバックアップが自動的に開始されるようです。

[BACKUP STATUS]列はバックアップが成功すると緑のステータスで表示されます。
[COMPLIANCE]列はポリシーで設定したBACKUP EVERYとRECOVER WITHINの条件が満たされていると緑のステータスで表示されます。

以降はポリシーの設定にしたがって、バックアップが取得されていきます。
また、任意のタイミングでバックアップを取りたい場合は、上部の「Backup」から手動でバックアップを開始できます。


リストア

最後に取得したバックアップから仮想マシンのリストアを行ってみます。
復旧対象の仮想マシンを選択し、リストアしたいリカバリーポイントを選択した状態で「Restore VM」をクリックします。

「Restore VM」を選択して、「Next」をクリックします。

デフォルトの状態で、「Restore」をクリックすることでリストアが開始されます。

デフォルトの状態でリストアすると、自動的に仮想マシンが起動します。
リストアした仮想マシンにログインしてみると、稼働中の仮想マシンからバックアップした状態なので、強制終了を示すウィンドウが表示されていることが確認できました。

以上でリストアは完了です。


ここまでのまとめ

今回の記事ではHYCUの初期設定から、バックアップとリストアまでを試してみました。
ポリシーの仕組みは少し特殊な作りになっていますが、このあたりを細かく調整することで他のバックアップ製品では満たせない要件もHYCUで実現ができたりします。
細かな設定を行わない場合でも、HYCUのインストールから構築、バックアップとリストアまで簡単に実施することができます。
合わせて、ここまで試された方はお気づきかもしれませんが、HYCUは基本的にエージェントレスでバックアップを取得することができるので、仮想マシンにエージェントをインストールする面倒な作業も必要ありません。

このようなバックアップ製品がNutanix CEでは無償で利用できるため、興味がある方はぜひお試しください。

なお、今回の環境ではNutanix CEの筐体に障害が発生するとHYCUも利用できなくなるため、HYCUについても同様にバックアップを取得して障害時は復旧を行う必要があります。
そのような場合でも、割と簡単に環境の復元ができるので、その方法についてもどこかで紹介できればと思います。

最後に

HYCUの管理画面は現バージョンでは英語表記になります。
しかしながら、ブラウザで操作を行うためChromeなどの翻訳機能である程度日本語化することが可能です。
また、近日中に正式に日本語化対応も行われるようなので、今後は企業に導入されるケースも増えてくるのかなと思っています。

2020年12月23日水曜日

Nutanix CEの仮想マシンをHYCUでバックアップ(インストール編)

前回の記事でNutanix CEをベアボーン上に構築しました。
今回は構築したNutanix CE上に存在する仮想マシンをHYCUと呼ばれるバックアップ製品を使って保護してみようと思います。
構築編とバックアップ・リストア編の2回に分けて紹介できればと思います。


HYCUとは

アメリカに本社を置くHYCU社から提供されているバックアップ製品です。
様々な環境に対してシンプルでインテリジェントなバックアップ機能を提供することができ、特にNutanixとの親和性が高いことが特徴に挙げられます。
数あるバックアップベンダーの中でHYCUは新興勢力というポジションで、日本では導入実績が少ないですが徐々に注目されている製品でもあるようです。



なぜHYCUを記事にしたのか

Nutanix CE上でHYCUを利用する場合はライセンスが不要(※現時点最新のv4.2.0の場合)になるため、恒久的に検証環境用のバックアップ機能として活用することが出来ると思ったので記事にしてみようと思いました。

Nutanixのバックアップ機能で十分では?

Nutanixにはストレージスナップショットと同等の仕組みが用いられたデータ保護機能(Protection Domain)が備わっています。
これで保護しておけば十分じゃないかと思われる方もいらっしゃると思いますが、この機能はあくまでローカルストレージ内のブロックを書き込み不可の状態にしてリカバリポイントを作成し、ポインターを切り替えることでリストアが行われる仕組みです。

エンタープライズ向けに導入されるNutanixは通常3台以上の構成で導入されるため、物理的にハードウェアが破損した場合も残りのノードでデータが保持されるので、ほぼほぼ安全です。


しかし、私が自宅用に作った1台のハードウェアで構成されているNutanixの場合、当たり前ですがProtection Domainを有効にしていても、機器そのものが壊れてしまうとどうしようもありません。

そういった場合は外部にNASなどを設けて、データを退避してあげる必要があります。
(そもそも自宅用にバックアップなんか不要な方のほうが多いと思いますが・・・)

インストール作業

それでは実際にNutanix CE上にインストールしようと思います。

HYCUをダウンロード

HYCU社のホームページから、ダウンロードできます。
https://www.hycu.com/data-protection/hycu-for-nutanix/

右上の「REQUEST FREE TRIAL」をクリックします。


左側の項目は「HYCU for Nutanix」と左下は「AHV」を選択してください。
右側の項目は所属組織の情報を入力します。
入力後、下部の「SEND REQUEST」をクリックします。

数分でこのようなメールが送られてきます。
「GET YOUR HYCU」をクリックします。

下のリンクをクリックします。

「Download .qcow2」をクリックします。

「hycu-4.2.0-4164.qcow2」というファイルがダウンロードされます。

ダウンロードしたファイルをアップロード

ダウンロードしたHYCUのバイナリをNutanix CE上のAHVにアップロードします。
Prismにログインし、右上の[ギアアイコン] - 左側メニューの[Image Configuration] - [Upload Image]をクリックします。

[Name]には任意の名前を入力、[Image Type]は「DISK」を選択、[Upload a file]にチェックを付け、先ほどダウンロードしたHYCUのバイナリを指定して、「Save」をクリックすることでアップロードが開始されます。
※Storage Containerは明示的に作成していない場合、デフォルトで作成されている「default-container-xxxxxxxx」を指定してください。

STATEが「ACTIVE」になれば、アップロードが完了した状態になります。

HYCUのインストール

HYCUは仮想アプライアンスとして動作します。
先ほどアップロードしたバイナリから、HYCUの管理サーバーを構築することができます。

まずは仮想マシンを作成します。
Prismの左上メニューから[VM] - [Table]を選択し、右上の[+ Create VM]を選択します。

作成する際の項目は以下のように設定します。
クリックして拡大できます。
注意点としては
    ・4vCPU(最小)
    ・メモリ4GB(最小)
    ・NICを一つ搭載(ネットワークを作成していない場合は、事前に作成)
    ・アップロードしたバイナリと、インストール先となるディスク(32GB以上)の2つを追加
になるよう設定します。

仮想マシンが作成できたら、「Power On」から起動します。
仮想マシン起動後、「Launch Console」からコンソールを表示します。

「HYCU Backup Controller」にカーソルを合わせて、「OK」を選択します。

ホスト名や各種ネットワーク情報を入力し、「OK」を選択します。

インストールが開始されます。

インストールが完了すると、このような画面が表示されます。
最後に「OK」を選択して、このコンソール画面を終了します。

ブラウザからHYCUの管理画面に接続します。
    https://{設定したHYCUのIPアドレス}:8443

ログイン画面が表示されます。


初回ログイン時の認証情報は以下になります。
    ・Username:admin
    ・Password:admin

ログインに成功すると、HYCUのダッシュボードが表示されます。


HYCUをインストールしてみて

今回はNutanix CE上にHYCUをインストールするまでを紹介しました。
見て頂いた通り、HYCUのインストールは非常に簡単です。
はじめに少し紹介したとおり、HYCUのコンセプトの一つに「シンプル」というものがありますが、このインストール手順だけではなく次回以降で紹介する設定やリストアというところも割と簡単に出来てしまうのが、HYCUの良いところだと思います。

この製品がNutanix CEだと無償で使えてしまうので、みなさんもとりあえずインストールだけでもしてみてはいかがでしょうか?

2020年12月22日火曜日

Nutanix CEをベアボーンにインストール

前回紹介したベアボーンにNutanix CEをインストールする手順をご紹介します。
前回の記事はこちら

Nutanix CEのインストーラーを準備

はじめにCEのインストールに必要なisoファイルをメーカーサイトから取得します。
導入するバージョンは2020年10月頃にリリースされた5.18(CE-2020.09.16)を使用します。
※記事投稿時の最新バージョン


コミュニティに登録・参加 

まずはNutanix CE用のコミュニティにアカウント登録を行う必要があります。
下記のURLから「Community Editionダウンロード」をクリックします。

https://www.nutanix.com/jp/products/community-edition


次のページで各種情報を入力し、「Submit」を選択します。


CEのISOファイルをダウンロード

一定時間で、登録したメールアドレスにこのようなメールが届きます。
文中の「DOWNLOAD NOW」をクリックします。

このようなページに遷移するので、下の方に表示されているトピック一覧から「Download Community Edition」を選択します。


画面中段ぐらいにある「Instller ISO」からCEのISOファイルをダウンロードします。



USBメモリでインストールメディアを作成

前回必要なパーツとしてインストールメディア用のUSBメモリを忘れていました。。。
Nutanix CEのインストールメディアは7GB以上あるため、DVDよりもUSBメモリに書き出すほうが都合がいいと思います。
私もインストールメディア用のUSBメモリを購入し忘れていたので、自宅に転がっていたUSBメモリを
 ※ブート領域用のUSBメモリ以外にもう一つUSBメモリが必要です。

先ほどダウンロードしたCEのISOファイルを用意したUSBメモリに書き込みます。
今はWindows 10の標準機能でISOの書き込みが可能です。
書き込んだメディアの中身はこんな感じになっています。

以上でNutanix CEのインストールメディア作成は完了です。


機器の準備

前回紹介したベアボーンと各パーツを組み立てます。
ベアボーンは非常に簡単に組み立てることができるので、ここでは省かせていただきます。(細かな写真撮るの忘れました・・・)
また、今回利用しているものと同じシリーズのShuttle製ベアボーンのキッティング手順をYoutubeにアップロードされている方がいたので、どうしても不安な方はそちらから調べてみてくださいm(_ _;)m

簡単に撮れていた作業風景の写真を・・・

・筐体開封直後

・ファンと2.5インチ ディスクマウント、ヒートシンクを外した状態
(CPUやメモリ、M.2 SSDを搭載するために外さないといけないです)


・CPUとメモリ、M.2 SDDすべて装着完了後はヒートシンクやファンを戻して、
2.5インチSSDを搭載すればあとはフタをするだけ。


PCの自作経験もなかったですが、30分ほどで簡単にできました!


インストール作業

ここまで準備ができたら、インストール実際のインストール作業に入ります。


各種ケーブル結線と2本のUSBメモリ差し込み

キーボードやLANケーブル、HDMIケーブルなど各種接続し、先ほど作成したUSBメモリのCEインストーラーとブート領域用のUSBを計2本装着します。
(USB3.0の青いポートに差し込んでください。恐らくインストール時間が短くなると思います。)

※最終的にインターネットを介したアカウント認証を行う必要があるため、この時点でインターネット接続出来る環境の準備をしておくことをおすすめします。
見えづらいですが、下の赤枠に小型のブート領域用USBメモリが差されています。


電源投入

起動すると、Nutanix CEのインストール画面が表示されます。

ここで、利用している各種ディスクにデータが存在しない場合は、自動的にCEのインストーラーが起動しますが、そうでない場合は別のディスクに存在するイメージから起動してしまうかもしれません。

その場合は、電源投入直後に[Delete]キーを押すことで、BIOSに入れるので起動順序を入れ替えてください。
※この画面は1秒ほどしか表示されないので、電源投入後は[DELETE]キーを連打しておけばいいと思います。
この画面が表示されたタイミングで[DELETE]キー
※これはCEの画面じゃないです

この環境ではSandisk ExtremeがCEのインストーラーなので、これを一番上に移動


インストール先のディスクを選択

CEのインストーラーから起動すると、起動ログが数分流れたあとにこのような画面が表示されます。

色を付けた枠を上から順に説明すると、
・赤枠
    利用するハイパーバイザーを選択します。
    バージョン5.18から、なんとESXiが選択できるようになったようです。
    今回はAHVで構築を進めてみます。(まだESXiは試したことがないので、どこかで試してみます)

・緑枠
    各ディスクにインストールする役割を指定します。
    それぞれのディスク右側に4種のアルファベットごとに、どの用途で使用されるのか指定されます。
    [H]…Hyper-Visor [C]…CVM [D]…データ領域? [I]…CEのインストールメディア
    今回はデフォルトの状態でインストールしてみます。
    CVMとデータ領域?のどちらに高速なディスクを割り当てればよいのか、
    ベストプラクティスについては別の機会に調べてみます・・・
    (多分CVMにしておけばよかったと思っています)

・黄枠
    HyperVisorとCVMのネットワーク情報を指定します。

・青枠
    チェックを入れると、シングルノードクラスターとして構成される。
    DNSサーバーのIPアドレスも合わせて指定(ライセンス認証時に参照される)
     チェックを入れてもクラスターが自動で作成されないこともあり、
      その際はコマンドから作成する必要があります。

今回はこのような設定をして、インストールしてみます。
すべて入力後、下部のNext Pageにカーソルを合わせて[Space]キーを押下します。

EULAが表示されるので、一番下までスクロールししっかりと読み込んだ上で、下にチェックを付けて「Start」にカーソルを合わせて[Space]キーを押下します。


インストール処理が開始されます。

ここは搭載しているディスクによって時間が前後しますが、私の環境では10分ほどでインストールが完了しました。
インストール処理が完了すると、画面赤枠のように再起動が求められるので[y]を入力して再起動を行います。


クラスターの開始

再起動すると、AHVが起動してきます。
これ以降、直接ベアボーンの筐体を操作する必要はありません。
(CEインストーラーが搭載されたUSBメモリの起動順序がインストールしたディスクよりも高い場合は、USBを抜くか再度BIOSから起動順序を変更してください。)

更に数分待機すると、AHV上のCVMが起動しますので、CVMのIPアドレスに対してTeratermなどのターミナルソフトからSSHにて接続します。
CVMの認証情報は以下になります。

    ・ユーザー名:nutanix

    ・パスワード:nutanix/4u

クラスターが停止しているので、以下のコマンドでクラスターを開始します。
(CVM起動直後は、各種サービスが開始されていないようでコマンドを受け付けない場合があります。
その場合は数分待機してから、コマンドを実行してください)

    cluster start

コマンドの結果が、このようになれば正常に起動されています。

※※※※※※
一度、クラスターの自動作成が実施されていないことがあったので、いくら待っても起動できない場合はクラスターが作成されていないかもしれません。
その場合は以下のコマンドにて、クラスターを手動で作成できます。
(本来はクラスターが存在しないことを確認してから実施するべきですが、自宅環境用途で取り急ぎの対応ということで・・・)

    cluster -s {CVMのIPアドレス} create

作成完了後、再度cluster startコマンドにてクラスターを開始してください。
※※※※※※


Prismに接続

ブラウザから「https://{CVMのIPアドレス}:9440」に接続します。
接続すると、Prismのログイン画面が表示されますので、以下の初回デフォルト値にてログインします。

    ・ユーザー名:admin
    ・パスワード:Nutanix/4u

初回ログイン後、新規パスワード入力画面が表示されます。
画面下に設定できるパスワードの制限事項が表示されているので、要件を満たした任意のパスワードを設定します。

新しく設定したパスワードでログインすると、My Nutanix(多分)のアカウント情報を入力します。
ここではインターネットを介して認証が行われるため、インターネットに接続出来る状態である必要があります。

※分かりづらいですがNEXT usernameはメールアドレスを入力します。

認証が無事通れば、Prismのダッシュボードが表示されます。


終わりに

物理筐体にNutanix CEをインストールしてみました。
一年ほど前にESXi上にネストで構築したときは結構大変でしたが、物理環境でインストールする場合は非常に簡単に構築することができました。

みなさんも気軽に試してみてくださいm(_ _)m