今回はProtection Domain(イメージとしてはバックアップジョブのようなもの)を構成し、仮想マシンのバックアップ(スナップショット)を取得する方法をご紹介します。
※この記事内では、バックアップ=スナップショットとイメージしてご覧下さい。
なお、Protection DomainにはAsync DRとNearSync DRの2種類が存在し、この記事ではAsync DRについて紹介をします。
Protection Domainの構成とスナップショット取得
左上のプルダウンメニューから「DataProtection」を選択し、右上から[+Protection Domain] - [Async DR]を選択します。
作成するProtection Domainの名前を入力し「Create」をクリックします。
(バックアップジョブのようなイメージで命名すると、運用しやすいと思います)
画面左側にNutanixクラスター上の仮想マシン一覧が表示されます。
保護対象の仮想マシンを選択し、画面下の「Protect Selected Entities」をクリックします。
画面右側に保護対象仮想マシンのリストへ追加されます。
また、青枠内で表示されている項目について補足させて頂くと、Consistency Groupというグループを新規に作成するか、既存のものを利用するか選択が出来ます。
Consistency Groupとは、複数の仮想マシンProtection Domain内で定義するサブグループでシステムで関連する仮想マシンを同時にバックアップする必要がある際に利用します。
Consistency Group内の仮想マシンは一つのスナップショットとして管理されることになります。
もう一つ「Use application consistent snapshots」はアプリケーション整合性を持ったバックアップの取得を行うか選択します。
NutanixではNGT(Nutanix Guest Tools)というエージェントがインストールされていれば、VSSと連携してアプリケーション静止点を作ることが可能です。
※NGTは別途インストールを行う必要があります。
保護対象の仮想マシンをすべて選択出来ましたら、「Next」を選択します。
次はスケジュールの設定を行います。
右上の「New Schedule」をクリックします。
赤枠左上から1分単位、1時間単位、1日単位、または各曜日、各月からバックアップ頻度の指定を行い、初回バックアップの日時を指定します。
青枠右側はバックアップの保持するクラスターと数を指定します。
※青枠内は別サイト(拠点)をPRISMに登録している場合、異なるサイトを指定することも可能です。
例えば、上記画像の場合は平日のAM0時にバックアップスケジュールを設定し、初回のバックアップを2020/2/20に実行する場合の設定画面になります。
設定後、「Save」をクリックします。
設定したスケジュールが登録されていることを確認し「Close」をクリックし、設定を完了します。
以降は設定したスケジュールをもとにバックアップが取得されます。
また、スケジュールに関係なくバックアップを取得したい場合は、「Take Snapshot」から任意のタイミングと保持期間を指定してバックアップの取得が可能です。
バックアップ(スナップショット)からのリストア
バックアップからリストアを行う方法を紹介します。
画面の下部から[Local Snapshots]を選択すると、バックアップの取得状況が確認出来ます。
リストアを行うタイミングのバックアップを選択し、右の「Restore」をクリックします。
バックアップに含まれる仮想マシンが表示されますので、リストア対象の仮想マシンを選択し、仮想マシンのリストアを行います。
ここで「Create new Prefix」を選択すると、テキストに入力した文字列を追加した仮想マシンのクローンが作成されます。
リストア直後は仮想マシンが停止した状態のため、手動で起動を行う必要があります。
前回の記事で簡単にご紹介したとおり、Nutanixのスナップショットはブロックをポインターベースで管理しているため、実際のデータ読み書きは発生せず僅かな時間でリストアの動作は完了します。
今更な内容でしたが、少し前にNutanixのスナップショット及びバックアップ機能をご存知ない方もいらっしゃいましたので、簡単にですがご紹介させて頂きました。
Nutanixをご利用であれば、特別な要件がない限りサードパーティ製のバックアップソフトを用意することなくバックアップの取得が可能になります。
ここでご紹介した内容は、実際にご購入頂いた場合も上位のライセンスは不要のため、まずは気軽にご利用を検討頂ければと思います。