2022年1月4日火曜日

Nutanix FilesのSMB CA(継続的可用性)共有を試してみた

Filesのバージョン3.7ごろに追加された機能、SMB CA(継続的可用性)共有を試してみました。
https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Files-v4_0:fil-fs-persistent-handles-c.html

この機能はFSVMがノード障害などにより停止した場合に、フェイルオーバーが完了するまでの間、クライアントとFiles間の接続を切断することなく維持することができます。
ファイルサーバーがアプリケーションと連動している場合に利用することが想定された機能です。

なお、SMB CA自体はSMB3から提供されたMicrosoftの技術であり、それをFilesでも利用できるようになった形です。(名前の通りSMBプロトコルのみ対応)


SMB CA無効時の挙動

SMB CAはFilesに作成した共有フォルダに対して設定を行います。

まずは作成直後の共有フォルダのステータス確認してみます。
FSVMにて以下のコマンドを実行します。(以降、コマンドはすべてFSVMから実行します)

afs share.list sharename="{共有フォルダ名}"

◆実行結果(「CA Test」という共有フォルダに対して実行した例)

nutanix@NTNX-192-168-45-125-A-FSVM:~$ afs share.list sharename="CA Test"
Filtering the share list based on 'CA Test'
Share name: CA Test
Share UUID: 1fe8e2c2-8bff-4f65-823e-f2302cd4fd87
File server name: omrisFiles01
Share type: GENERAL
Protocol type: SMB
Secondary Protocol type: None
Self-service Restore: ENABLED
Volume group set UUID: 84ffa0cc-76f8-4f12-a80e-074fb446bd9b
Share path: /CA Test
File-Blocking patterns:
Share Workload Type: Default
SMB3 Encryption: DISABLED
Compression : ENABLED
Files-at-root : NOT APPLICABLE
Continuous Availability: DISABLED
Status type: Available
下から2行目に「Continuous Availability: DISABLED」と記載がありますが、作成直後はSMB CAが無効であることがわかります。

この状態でファイルコピーを実施していた共有フォルダに紐付いたFSVMを強制停止すると、コピー処理は停止され再実行を求めるウィンドウが表示されてしまいます。



SMB CAを有効化

先程の共有フォルダに対して、SMB CAを有効化してみます。
共有フォルダに以下のコマンドを実行します。
afs share.edit "{共有フォルダ名}" continuous_availability=true
コマンド実行後に改めて共有フォルダのステータスを確認してみます。
nutanix@NTNX-192-168-45-125-A-FSVM:~$ afs share.list sharename="CA Test"
Filtering the share list based on 'CA Test'
Share name: CA Test
Share UUID: 1fe8e2c2-8bff-4f65-823e-f2302cd4fd87
File server name: omrisFiles01
Share type: GENERAL
Protocol type: SMB
Secondary Protocol type: None
Self-service Restore: ENABLED
Volume group set UUID: 84ffa0cc-76f8-4f12-a80e-074fb446bd9b
Share path: /CA Test
File-Blocking patterns:
Share Workload Type: Default
SMB3 Encryption: DISABLED
Compression : ENABLED
Files-at-root : NOT APPLICABLE
Continuous Availability: ENABLED
Status type: Available
「Continuous Availability」の項目がENABLEDに変更されていれば、設定完了です。

この状態で先程のようにコピー処理の途中にFSVMを停止させてみます。
一時的にコピー処理が止まりますが・・・

数十秒するとコピー処理が再開されました。


このようにSMB CAを利用することで予期しないノード障害によって、FSVMが停止してしまった場合に処理を中断することなく、ファイルサーバーを利用することが可能になります。

通常用途の共有フォルダとして利用するなら単純にコピーの再実行をすれば良いですが、アプリケーションなどと連携して利用するなど、処理の中断が許されない用途で利用する場合に活用できる機能になります。