Nutanix FilesはSelf-Service Restore(以降SSR)というファイル単位のリストアが行える機能を持っています。
なお、以前に説明していますが、Self-Service Restoreと呼ばれる機能はProtection Domainで保護した仮想マシンのバックアップイメージから、ファイル単位でリストアを行う機能もSelf-Service Restoreという名称で呼ばれます。
このことから、
Protection DomainのSelf-Service Restore = Nutanix FilesのSelf-Service Restore
と間違えて認識されていることがあるので、改めてご注意ください。
デフォルトのリストアポイント作成のタイミング
まず改めてFilesのSSRの設定を見てみます。
例えば上記の毎時(hourly)設定では6時間ごとにリストアポイントを作成し、40世代保持するというスケジュールが設定されています。
このリストアポイントを作成するタイミングは毎時、日次、週次などいずれもAM9:00に作成する仕様になっています。
このリストアポイントを作成するタイミングは毎時、日次、週次などいずれもAM9:00に作成する仕様になっています。
FilesのSSRはUTC 0:00(JST 9:00)を起点として、設定したスケジュールに合わせてリストアポイントを作成するため、日時でスケジュールを設定すると日本時間ではAM9:00にリストアポイントが毎日作成されます。
毎時のスケジュールが6時間毎に設定されている場合は9:00→15:00→:21:00→3:00・・・となるようにリストアポイントが繰り返して作成されることになります。
リストアポイント作成のタイミング変更方法
次にリストアポイントが作成されるタイミングを変更する方法を説明します。
なお、タイミングの変更は毎時(hourly)のタイミングのみで、日次、週次などのタイミングは変更できず、UTC 0:00に必ず作成されます。
毎時のタイミング変更はFSVMにSSHで接続し、以下のコマンドにて行います。
nutanix@fsvm$ afs snapshot.set_ssr_hourly_offset 1 - 23
末尾の数値を起点となるUTC 0:00から1時間単位で時間をずらす形で設定を行います。
例として、7時間ずらしてリストアポイントを作成する場合は以下のようにコマンドを実行します。
nutanix@fsvm$ afs snapshot.set_ssr_hourly_offset 7
この状態の場合、先程のように6時間ごとにリストアポイントを作成した場合、7時間ずれて16:00→22:00→4:00→10:00・・・と本来9:00を起点として作成されるリストアポイントが7時間時間ずれて取得される形になります。
設定値の確認方法
一度タイミングの変更を行うと、Files ConsoleなどのGUIからは設定値の確認はできません。現在の設定値を確認するには以下のコマンドを実行します
nutanix@fsvm$ allssh cat /home/nutanix/config/minerva_ssr.config
================== FSVMのIPアドレス1 ================= START_HOUR_OFFSET=7 ================== FSVMのIPアドレス2 =================
START_HOUR_OFFSET=7 ================== FSVMのIPアドレス3 =================
START_HOUR_OFFSET=7
※この方法はドキュメントに記載された確認方法ではないため、自己責任で利用をお願いします。
まとめ
FilesのSSRはUTC 0:00(JST:9:00)を起点にリストアポイントを作成します。hourlyのみタイミングをずらしたい場合FSVMからコマンドに実行し、1時間単位でリストアポイントの作成タイミングを変更することができます。
FilesのSSRはこのように仮想マシンの保護で利用されるProtection Domainとは異なる管理・設定を行うため利用時は注意してください。