※Nutanix Advent Calendar 2022 17日目の記事になります。
HYCUの新しいロゴの壁紙 |
以前にも紹介したHYCUというバックアップ製品が最近ちょくちょくと採用もされはじめてきたので、今回はNutanix上(AHV)の仮想マシンをクラウドへバックアップする方法を紹介します。
HYCUはAWSやAzure、Google Cloudと、大手どころのパブリッククラウドへのバックアップに対応しています。
今回はAzureのBLOBストレージに対してバックアップをしてみます。
HYCUのおさらいとクラウドへの永久増分バックアップ
HYCUの大まかな利用方法は以前の記事をご覧ください。
Nutanix CEの仮想マシンをHYCUでバックアップ(インストール編)
Nutanix CEの仮想マシンをHYCUでバックアップ(バックアップ・リストア編)
以前の記事はHYCUの少しバージョンが古くNutanix CE上に導入・設定した手順ですが、現時点最新バージョンのHYCUであっても画面が少し変わった程度で手順はほとんど同じです。
Nutanix CEの仮想マシンをHYCUでバックアップ(インストール編)
Nutanix CEの仮想マシンをHYCUでバックアップ(バックアップ・リストア編)
以前の記事はHYCUの少しバージョンが古くNutanix CE上に導入・設定した手順ですが、現時点最新バージョンのHYCUであっても画面が少し変わった程度で手順はほとんど同じです。
(むしろ正式に日本語化も対応し、画面はより使いやすくなった印象をもちます。)
以前のHYCUはフル+増分バックアップ方式しか選択ができず、定期的なフルバックアップ取得時にクラウドへの大容量データ送信が必要になるため、クラウドバックアップが必要というシーンでは採用しづらい傾向にありました。
以前のHYCUはフル+増分バックアップ方式しか選択ができず、定期的なフルバックアップ取得時にクラウドへの大容量データ送信が必要になるため、クラウドバックアップが必要というシーンでは採用しづらい傾向にありました。
しかし、HYCUのバージョン4.5.0か4.5.1からクラウドへの永久増分バックアップが利用可能になり、初回バックアップ以降は増分データのみ送信すればよくなったため、Nutanixでクラウドバックアップが必要な要件に対してHYCUの採用がかなりやりやすくなりました。
本記事ではクラウドバックアップを取得する手順を紹介いたします。
クラウドへの永久増分バックアップ設定方法
大まかな設定方法は基本的に通常の手順と変わりません。
・ターゲット作成
まずはじめに、バックアップターゲットに今回のバックアップ先として用意したAzure BLOBを登録します。
ここで登録時には「アーカイブに使用」を有効にします。[タイプ]項目でAzureを選択し、今回は予めAzureで作成しているBlob Storageの各種情報を入力し、登録を完了します。
AWSなど、別のパブリッククラウドを利用する場合は適宜[タイプ]項目を変更してください。
・ポリシー作成
(アーカイブポリシーが正式な名称ではないっぽいですが・・・仮で呼称してます)
これは永久増分方式のバックアップは、HYCUではアーカイブ機能を組み合わせて実現しているためです。
とは言ってもややこしいことはなく、アーカイブポリシーの作成は非常に簡単です。
ポリシー画面から右上の「アーカイブ」を選択し、間隔やアーカイブ処理のタイミングなど用途に合わせたアーカイブポリシーを作成します。
[ターゲット]項目には先程作成したBlobを指定します。
アーカイブポリシー作成の後、通常のポリシーも作成します。
ポリシー作成時に「アーカイブ」にチェックを入れ、下部に先程作成したアーカイブポリシーを指定します。
なお、今回作成したポリシーはローカルにNutanixのスナップショットだけを取得し、クラウドへ直接バックアップデータを転送する設定にしております。
[バックアップターゲット]をターゲットに選択し、NASなどを指定すればNAS→クラウドのような2次バックアップ構成にすることもできます。
細かな調整の余地はありますが、今回ような設定を行えば直接Blob Storageにバックアップを行うことが可能です。
作成したポリシーでバックアップを取ってみる
作成したポリシーをバックアップ対象の仮想マシンに適用し、バックアップを取得してみます。
通常のバックアップタスクはバックアップウィンドウが指定されていなければ、ポリシー適用後に自動で実行されます。
通常のバックアップタスクはバックアップウィンドウが指定されていなければ、ポリシー適用後に自動で実行されます。
バックアップ完了(今回の場合はNutanixのスナップショットだけ取得)後、アーカイブポリシーにて指定した時刻になるとBlob Storageにバックアップデータを転送します。
今回は右下の「アーカイブを実行」から手動で転送を行います。
Blob Storageへのデータ転送が完了すると、復元ポイントに[ARCH]アイコンが表示されます。
クラウド上のバックアップからリストア
Blob Storageに保存したバックアップから復元を行ってみます。
[復元元]は「アーカイブ」を指定しておきます。
(デフォルトだと、最も早く復元できるターゲットが選択されてしまいます。)
[復元元]は「アーカイブ」を指定しておきます。
(デフォルトだと、最も早く復元できるターゲットが選択されてしまいます。)
クラウドからのリストアになるため、データ量は10GB程度ですが数分かかりました。
当たり前ですが、普通に起動できました。
まとめ
今回はHYCUを使ってAHV上の仮想マシンをクラウド(Blob Storage)にバックアップを取ってみました。
HYCUのアーカイブ機能を利用することで、クラウドへの永久増分バックアップを取得することができます。
もともとHYCUはNutanixとシナジーの高いバックアップ製品として以前から注目していましたが、クラウドへのバックアップが要件に上がると以前までは永久増分方式が取れないことで、クラウドバックアップという点において提案がしづらいと感じていました。
しかし、本記事で紹介した様に最近のバージョンで永久増分方式が可能になり、更に今回設定したようにクラウド上のストレージを1次バックアップ先に指定ができます。
こういった特徴があるので、Nutanix + クラウドバックアップという組み合わせではよりオススメできる製品になったと思います。
ちなみにHYCUとNutanixの組み合わせについては外部のサイトになりますが、こちらが参考になると思います。
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