2019年12月5日木曜日

Nutanixを初めて触ったときの感想

最近は実績も増えているようで真新しさはありませんが、お仕事でNutanixについて触れる機会があったので、その時の感想を簡単にお伝えします。



そもそも「Nutanix」ってなに?

はじめにNutanixについて簡単にご説明すると、ITインフラの仮想基盤で用いられる「HCI」というジャンルに属する製品になります。

製品名と同じく、アメリカに本社を置く「Nutanix」社が開発しています。



「HCI」ってなに?

HCIとは「Hyper Converged Infrastructure」の略で、雑に翻訳すると「すごく統合されたインフラの基盤」になるようです。(当方、英語はとても苦手です。普段はGoogle翻訳使ってます)

仮想基盤としてVMware社のvSphereを利用されている所が多いのではと思うのですが、vSphereでよく用いられる3Tier構成のサーバー・SANスイッチ・ストレージを一つの筐体に統合した製品になります。

良く似た特徴を持つブレードサーバーと異なる点はいくつかあるようですが、一例を上げるとブレードサーバーに必須となるような特別な機器が必要なく、一般的なIAサーバーを基本3台以上から提供が可能なため、導入も比較的簡単に行えます。
(ブレードサーバーの構築、運用経験がないため詳しいことはわかりませんが・・・)



Nutanixを調べた・触った感想は?

詳しいところまでは把握出来ていないですが、現時点で優れているなと感じたところは・・・


1.直感的に操作できるインターフェース

NutanixにはハイパーバイザーOSとして、お馴染みの「ESXi(vSphere)」や「Hyper-V」とは別に、独自開発の「AHV」という専用のハイパーバイザーが利用出来ます。

これまでvSphereは少しだけ構築・運用経験があったのですが、AHVを触ってみて、とても操作しやすいと感じました。

シンプルながらグラフィカルなレイアウトや、大量にある仮想マシン(以降、VM)の検索機能(vSphereは確か出来なかったような・・・ 普通に出来ました。誤った情報失礼しました)、右クリックの操作が存在しないことなど、これまでvSphereしか利用したことのない人間でも一日である程度の操作に慣れることが出来ました。


2.優秀なストレージとしての機能

仮想基盤で話題となりやすいストレージですが、HCI製品には基本的に専用のストレージが存在せず、サーバーに搭載されているディスクを各ノードで共有して利用します。

初めは専用のストレージが存在しないため性能が低いのでは?と予想していたのですが、Nutanixでは各データをブロック単位で扱う仕組みが用いられており、vSphereのようにファイル単位で扱う場合と比べ、I/Oパフォーマンスに優れています。

このブロック単位でデータを扱う仕組みは、ストレージ製品として世界的に有名なNetAppと同じような仕組みを用いているようで、性能が劣化せずバックアップとして活用出来るスナップショットが利用できるなど、機能面でも優れています。


3.拡張が簡単

HCIは小規模で導入し運用フェーズで必要になれば拡張していく、いわゆるスモールスタート・スケールアウトが行いやすいという特徴があります。

スケールアウトが可能であっても、この作業が複雑で難しく、システムの停止が推奨されるなどの制限があったりするケースがあります。

Nutanixではスケールアウトを行う作業は非常に簡単で、新たに追加するNutanixノードを設置するだけで既存のクラスターから検知して登録が行なえます。
手順を見てみると操作は2,3クリックほど、ほんの数分で完了します。


4.メンテナンスが簡単なため、運用の負荷を軽減

vSphereの運用を行っていると、システム障害時にESXi及びファームウェアのアップデートをサポートから求められることがあるかと思います。

アップデートを行う際は、ホストの停止を伴うためホスト上で稼働しているVMを移動しアップデート実施、別のホストも同様に・・・・と、いわゆるローリングアップデートを手動で行った経験があったのではないかと思います。
Nutanixではこれらの作業を自動で行う仕組みが搭載されており、管理者の負担を大きく軽減し、ヒューマンエラーを回避する仕組みが備わっています。

一見するとvSphereでも同じような仕組み(「Update Manager」だったかな?)があるではないかと指摘されるかもしれませんが、vSphereではVMが自動でホストの移動を行う機能「DRS」を利用する場合は、高価な「Enterprise Plus」ライセンスが必要になりますが、Nutanixでは一番安価な「Starter」ライセンスから利用可能なため、不要なライセンス費用を抑えることが出来ます。




最後に・・・

ここまでNutanixについて、わかる範囲でご紹介しましたがいかがだったでしょうか?

正直なところ、良いところばかりをご説明しているため、「なんかあやしい」と思われるかもしれませんが、Nutanix社でお仕事をされている方々の経歴を見てみると「Google」「VMware」「NetApp」「Cisco」「Oracle」などIT業界では有名な企業のメンバーが集まって立ち上げた会社になります。

上記のストレージの仕組みをはじめ、これらの機能を実現できるのは、こういったメンバーが開発に直接携わっているからのようです。

また、下記の画像はGartner社という世界の各分野における企業の評価を行っている会社が公開しているグラフですが、HCI分野では2019年現在、最も高く評価されていることがお分かり頂けると思います。
Gartner Grid 2018



次回があればこのNutanixを誰でも体験できる【Nutanix CE】の構築方法について、ご紹介出来ればと思います。



 ※ご質問やご指摘がありましたら、是非お寄せ下さいませ!

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